バッハ 2つのメヌエット
月に1-2回、シニアのグループレッスンをしています。 お仲間3名でのレッスンをご希望で、皆さん同じ教本を使用しています。 丁度1年程経つのですが、皆さんの上達振りには目を見張るものがありますね。 お互いのピアノをほめたり、「ここが難しいのよね~」と共感しあったり。 とても楽しい時間です。
さて、その教材では、バッハのト長調メヌエットとト短調メヌエットが並んでいるのですが、 3名の生徒さんのうちお2人が、「弾いていると曲が混ざってしまう!」とおっしゃるのです。 聴かせて頂くと、本当にト長調とト短調が行ったり来たり! 確かに二つともとても有名な曲ですし、形式が同じですから面白いように行ったり来たりできるのですね。 でも私の中で、曲が混ざるという事は経験したことがなかったので、ちょっと驚きました~(というか、楽しんでしまいました~)
人間の音楽のとらえ方というのは本当に個性的なんですね! 以前に暗譜の仕方は人によって違う、という記事を書きましたが 最近興味のある「乳児の対人世界」という本にもある、人間の発達過程にもつながる部分です。
外見や感性という個性を尊重する大切さは近年当たり前の概念となってきましたが、 脳の中での感覚も、大きな個性を持っていることをしっかりと認識したいものですね~。
教えるという仕事に携る者として、その大切さを実感する一例となりました。